空荷の貨物船の船体を安定させるために積み込む水のバラスト水に混入している生物が、本来の生息地ではない地域に広がり、生態系に大きな影響を与えるなどの問題を防ぐための条約。正式名称は「船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための条約」。2004年2月に開催された国際海事機関(IMO)の「船舶のバラスト水管理に関する国際会議」で採択、30カ国が批准すると発効する。バラスト水は寄港先で荷物を積み込む際に捨てられるため、これを沖合で捨てるなどの暫定的措置を導入したり、消毒や熱処理により混入生物を一定量以下に抑えることなどが義務付けられる。09年以降に建造される船に規制を段階的に強化し、12年以降に建造され、バラスト水容量が5000m3以上の大型船には規制を厳しくする。