食料の国内生産の割合を示すもので数種類ある。(1)個々の品目についての自給率を示すもので、重量の比率で計算される品目別食料自給率。穀物自給率(飼料用含む)(2012年度概算27%)も重量比率で計算される。(2)供給エネルギーに着目して食料全体の自給割合を示すもので、カロリーの比率で計算される供給熱量ベース食料自給率(カロリーベース食料自給率)(同39%)。これは最も一般的に利用され、総合的な自給率である。このほか、(3)輸入飼料に依存する畜産物やカロリーの低い野菜などの国内生産活動を考慮して示すための金額ベース食料自給率(生産額ベース食料自給率)(同68%)がある。前年度に比べ12年度の穀物自給率は1%下落し、カロリーベースの自給率は横ばい、生産額ベースの食料自給率は1%上昇した(11年度概算値は66%であったが、確定値は67%)。カロリーベース食料自給率の主な変動要因は、コメの増産と価格上昇等による主食用米需要量の減少および小麦と大豆の増産があげられる。コメ、小麦、大豆の増産は主に天候に恵まれ単収が増加したことによる。また、生産額ベース食料自給率の主な変動要因として、コメの価格上昇、小麦の増産、東日本大震災等の影響により落ち込んでいた牛肉の価格・需要の回復があった。