パブリック・インボルブメント。事業の計画策定、意思決定など各段階において、住民が参加できる機会を設け、住民の意見などを取り込みながら、行政を推進させる方式。コミュニケーション型行政の推進や公共工事発注者の説明責任を果たすための一つの手段といえる。国や地方自治体などの道路事業・道路行政で積極的に活用されている。国土交通省は、2003年6月に「国土交通省所管の公共事業の構想段階における住民参加手続きガイドライン」を策定した。これは、国土交通省が所管する事業実施に際して、住民などの理解と協力を得るために、事業者からの積極的な情報公開・提供に努め、従来の事業者中心の事業プロセスに住民などの主体的な参画を促進することを目的とする。事業の構想段階における住民参加手続きにおいて、(1)複数案の作成と公表、(2)住民などの意見の把握のための措置、(3)手続きを円滑に行うための組織の設置、(4)国民への広範な情報の提供、(5)計画案と計画案決定までの過程の公表、などの事項が盛り込まれている。