建物の骨格部分である躯体(くたい・スケルトン)と内装部分(インフィル)を建築段階から分離する方式。従来のマンションのほとんどが住戸内に共用の縦管が入り込むなど、専用部分と共用部分が物理的・空間的に絡み合っていたのに比べて、電気配線や配水管を構造躯体に埋め込まず、住戸外に通すことで、躯体に制約されない自由な間取りや内装・設備を変更できるところに特徴がある。例えば、世帯主の代替わり、多様なライフスタイル、家族構成の変化などに対応して、安価で容易にリフォームすることができる。また賃貸住宅などの短期的な需要変化にもバラエティーに富んだプラン作りを可能にしている。建築材料の鉄筋やコンクリートの技術改良によって、以前に比べ耐久性も伸びていることから、これまでの消費型社会から節約型社会への転換を図る上では、リフォーム市場の活性化にもつながると考えられ、注目を集めている。