道路の舗装材内に雨水等を保水し、保水した水分の蒸発時の気化熱により路面の温度上昇を抑制する機能を持つ舗装。都市部での今日的な問題であるヒートアイランド現象の抑制効果があるといわれ、ここ100年間で平均気温が2.9℃上昇した東京都も気温上昇の一因に都心部の約20%を被覆しているアスファルト舗装をあげ、保水性舗装の研究に取り組んでいる。大手道路工事会社で構成される保水性舗装技術研究会は、保水性舗装の温度低減効果について、通常のアスファルト舗装と比べ、路面温度は最大(路面温度が最高となる午後2時頃)で10℃以上低減し、路面直上の気温は約1℃低減した実験結果を公表している。路面が乾くと冷却効果がなくなるという従来の保水性舗装の問題点を解消するため、保水性ブロックの下にパイプを通し、貯留槽等にためた雨水を流すことにより、常時、保水状態を維持する自動給水機能付き保水性舗装も登場している。