不動産などの資産運用・管理を行うアセットマネジメントは、民間オフィスビルなどでビジネスとして行われているが、最近、社会資本ストックにこの手法を導入する動きが見られる。日本の社会資本整備は、戦後、急速に進められたため、今後、これら膨大な社会資本ストックに対する維持管理、修繕などの費用の増大が予想される。アセットマネジメント手法を導入することにより、社会資本ストックの適切な維持管理、長寿命化対策などを行い、社会資本のライフサイクルコスト(トータルコスト)の縮減を目指す。アメリカでは、1993~2001年のクリントン政権時代に、行政改革の一環として社会資本の維持管理の改善を促す法律などが策定され、社会資本ストックのアセットマネジメントが始まった。