既存の中低層建物向け耐震補強工法の一つで、「鋼板内蔵薄肉コンクリート部材による外付け耐震補強工法」の総称。英語表記の頭文字を取ってPITA Column(ピタコラム)と称している。外部に面した柱の外側を鋼板とコンクリートで補強することで、建物全体の耐震強度を向上させる工法である。また、「ピタコラム」で補強した柱と梁(はり)の骨組みに、制震装置(建物に発生する振動エネルギーを吸収して、建物の変形を制御する装置)を組み込むことで、中高層建物にも適用可能な制震ピタコラム工法も開発されている。いずれも、建物の外部作業だけで済み、建物内部で日常の業務や生活を継続しながら施工できるので、学校や病院、オフィス、集合住宅などの既存建物の補強に向いている。現在、200社以上が会員となってピタコラム工法協会を組織しており、600件を超える施工実績を有している。