ある道路に接面する標準的な土地の価格を示すために、道路に1m2あたりの土地の評価額が表示されるが、この道路にふられた評価額を「路線価」という。代表的な路線価は、土地の相続税評価額を算定する相続税路線価で、毎年7月に1月1日現在の評価額が国税庁から公開されている。相続税路線価は、相続が発生するごとに税務署員が個別の土地を評価する、あるいは専門家である不動産鑑定士に依頼すると非常にコストがかかるので、簡単に土地の相続税評価額を算定することができるように設定されるものである。「路線価」はその道路に接面する標準的な土地の価格を示すものであるから、評価の対象となる土地が不整形であったり、奥行きが間口に対して長かったりするなど標準的でない場合は、画地補正等を行って対象となる土地を評価する。相続税路線価のほかに「路線価」が用いられるものとしては、土地の固定資産税評価額を算定するために用いられる路線価方式がある。固定資産税評価は3年おきに改訂され、課税目的も相続税とは異なるので、市町村は相続税路線価とは異なる独自の「路線価」を付設している。