マンション市場には新築(分譲)マンション市場と中古マンション市場がある。新築マンション市場の売り手は不動産業者であり、一度に大量の住戸を供給するのに対して、中古マンション市場の売り手は一般的に個人であり、自己所有住宅一戸を供給する。マンション市場の動向を(株)不動産経済研究所「全国マンション市場動向」によって見ると、新築マンションは2008年の供給量は全国で9万8037戸(前年比26.7%減)、首都圏で4万3733戸(前年比28.3%減)であった。首都圏について09年1月から6月までの新築マンションの供給状況を見ても、1万5888戸(前年比26.0%減)と低迷が続いている。新築マンション価格を見ると、08年の平均価格は首都圏において4775万円で前年比5.9%増であったが、09年の前期は4481万円で前年同期比7.1%下落した。中古マンション市場を見ると、中古マンションの成約件数は7万戸(住宅・土地統計調査)であり、市場規模は極めて小さい。ちなみに日本の中古住宅市場(戸建住宅を含む)を見ると、1人当たりの流通量はアメリカの15分の1以下、イギリスの20分の1以下である。