マンション市場には新築マンション市場(分譲マンション市場)と中古マンション市場がある。新築マンション市場の売り手は不動産業者であり、一度に大量の住戸を供給するのに対して、中古マンション市場の売り手は一般的に個人であり、自己所有住宅一戸を供給する。(株)不動産経済研究所の「マンション市場動向」によって首都圏と近畿圏のマンション供給量を見ると、首都圏の2009年の新築マンション供給量は3万6376戸で前年比16.8%減と前年(前年比31%減)に引き続き減少しているが、10年1月から11月までの供給量は3万7147戸であり前同期比19.3%増と回復の傾向にある。近畿圏を見ても同様に09年の新築マンション供給量は1万9784戸(前年比13.0%減)であったが、10年1月から11月は2万34戸で前同期比11.2%増となっている。新築マンション価格を見ても、09年の平均価格は首都圏において4535万円(前年比5.0%減)、近畿圏において3411万円(前年比2.9%減)と前年に比べ下落していたが、10年1月から11月までの平均価格は首都圏4719万円(前年同期比4.1%増)、近畿圏3420万円(前年同期比0.3%減)と回復傾向が見てとれる。