建物を支える構造体にカーテンのように建物を包み込んで取り付けられた外壁のこと。細かいサッシ枠にガラスをはめたガラスカーテンウォールや、金属パネル、タイルなどを張って仕上げを施した薄いコンクリート版のPCカーテンウォールなどがある。建物の変形に強いため、多くの超高層ビルの外壁にカーテンウォールが採用されている。一般的に高層建築は鉄骨鉄筋コンクリート構造を採用することが多く、外壁は柱や梁(はり)と同様に荷重を支えるほか、地震や風圧によって建築物にかかる力に対抗する役割を果たしていた。しかし、超高層建築が造られるようになると、外壁自体の重量が設計上無視できない問題として浮上してきた。また、超高層建築で柔構造が採用された場合、地震の際に壁面が変形し、それに伴いガラスが割れ、破片が飛び散ってしまうことも問題となった。これらの諸問題を解決するために、建築物の荷重を支える構造は柱と梁によるものとし、外壁はそれらの構造物に取り付けるのみとするカーテンウォール工法が開発された。これによって、外壁重量の軽量化、建物のしなりによるゆがみの影響を極力小さくすることが可能となった。