トラス橋は、橋を形状で分類した場合の一つで、吊橋(つりばし)、アーチ橋、斜張橋(しゃちょうきょう)、桁橋(けたばし)と区分される。トラス橋は、桁部分にトラス構造を使った橋で、細長い部材を両端で三角形につないだ構造を繰り返して桁を構成する。橋は自重をも支えることから軽量化する必要があり、三角形につないだ鋼材を組み合わせることで、橋桁の荷重を分散させることが可能となる。材料は、ある程度の規模の橋では、鋼鉄の箱型断面やH型断面の溶接構造が一般的であり、H形鋼や山形鋼が組み合わされた構造のものやコンクリート製のものもある。2012年2月に開通した東京ゲートブリッジは、トラス桁が上部と下部にそれぞれ2基ずつ、合計4基が架設されているトラス橋で、強度の高い鋼材を使用して造られている。東京港臨海道路の一部にかかる全長2933メートルの東京ゲートブリッジは、羽田空港の空域制限と船舶航行による桁下の高さの制限から、高い主塔を必要とする吊橋や斜張橋でなく、トラス橋が採用された。日本国内の代表的なトラス橋に、港大橋(大阪港)や生月大橋(いきつきおおはし 長崎県平戸市)がある。