マンション市場には新築(分譲)マンション市場と中古マンション市場がある。新築マンション市場の売り手は不動産業者であり、一度に大量の住戸を供給するのに対して、中古マンション市場の売り手は一般的に個人であり、基本的に自己所有住宅1戸を供給する。株式会社不動産経済研究所の「マンション市場動向」によって首都圏と近畿圏のマンション供給量をみる。首都圏の2012年の新築マンション供給量は4万5602戸で前年比2.5%増と前年の横ばい(2010年から0.1%減)から上昇に転じた。13年1月から11月までの供給量は4万8230戸であり前年同期比で27.4%増となり、増加傾向が強まった。近畿圏をみても同様に12年の新築マンション供給量は2万3266戸(前年比15.1%増)と前年に比べ増加し、13年1月から11月も2万2279戸で前同期比11.4%増とさらに増加した。新築マンション価格をみると、12年の平均価格は首都圏において4540万円(前年比0.8%減)と前年に比べ下落し、近畿圏も3438万円(前年比1.5%減)と下落した。そして、13年1月から11月までの平均価格は、首都圏は4859万円(前年同期比6.9%増)と前年に比べ上昇し、近畿圏も3514万円(前年同期比1.6%増)とわずかであるが前年に比べ上昇した。マンション市場は景気回復の兆しの影響を受けている。しかし、14年は消費税が5%から8%に上昇する影響を受けるものと思われる。