屋外でスポーツを行うための競技場をいう。競技を行うフィールドと、それを取り囲む観客席、屋根で構成されている。フィールドは競技によって大きさや形が異なり、野球やサッカーなどの専用スタジアムや、陸上競技のトラックを備えサッカーやラグビーなど複数の競技に対応できるものもある。観客席は全周を囲むものや一部のみを囲むもの、さらに、観客席全席が椅子になっているもの、立ち見を前提としたものもある。屋根は、スタジアム全体を覆うドーム型や一部分を覆うだけのもの、開閉式・可動式のものもある。その構造は、庇(ひさし)のように屋根の片側だけを固定するキャンティレバー方式、屋根の上まで柱を伸ばし、柱からケーブルで吊る斜張方式、スタジアム上方を横切るアーチなどを造り、これで屋根の先端を支えるキールトラス方式、全体を皿のような曲面で覆う連続体方式がある。2020年東京オリンピック・パラリンピックに使用する新国立競技場は、12年11月、2本の巨大なアーチで屋根を支えるキールアーチ構造で、コンサートにも使用できる多目的スタジアムとして設計した、イギリス在住の建築家ザハ・ハディドの案に一旦は決定された。しかし、2000億円を超えるコストの高さと工期の長さから15年7月に白紙撤回され、同年12月末に新国立競技場整備計画が新たに策定された。新たに提案された2案のうち、建築家の隈研吾らが設計した案が採用され、19年11月の完成を目指すとしている。