マンション市場には新築(分譲)マンション市場と中古マンション市場がある。新築マンション市場の売り手は不動産業者であり一度に大量の住戸を供給するのに対して、中古マンション市場の売り手は一般的に個人であり自己所有住宅一戸を供給する。マンション市場の動向を(株)不動産経済研究所の「マンション市場動向」によって首都圏と近畿圏のマンション供給量をみる。首都圏の新築マンション供給量は2013年に大きく上昇したが14年には4万4913戸で前年比20.5%減と大幅に減少し、12年水準に戻った。15年の供給量は4万449戸であり、14年に比べさらに9.9%減少した。近畿圏をみると、14年の新築マンション供給量は1万8814戸で前年比23.8%減と大幅に減少している。15年は1万8930戸であり、14年に比べ0.6%増加した。一方で新築マンション価格は上昇している。14年の平均価格は首都圏において5060万円と前年に比べ2.7%上昇し、近畿圏も3647万円と前年に比べ4.3%上昇した。そして、15年の平均価格は、首都圏は5518万円と前年の平均価格に比べ9.1%上昇し、近畿圏も3788万円と前年の平均価格に比べ3.9%上昇した。マンションの供給量は減少しているが平均価格が上昇する傾向が続いている。