極小のIC(集積回路)チップにアンテナを組み合わせたタグ(荷札)のこと。ICチップは情報の書き込み、記憶、読み出しなどの機能を持つ。読み取り装置(書き込み装置)からの微弱電波で情報を受発信するので電源が不要。通信距離は数十cmから数十m。無線でICにアクセスするので、無線タグ(RFID radio frequency identification)、無線ICタグ、ICタグ(IC tag)ともよばれる。バーコードより記憶容量がはるかに大きく、商品コード、メーカーコードなどに加えて固有のIDを付与できることや、同時に多数のICチップに記録された情報の自動一括読み取りができること、汚れに強いこと、包装やコンテナの外からでも読めること、などの利点がある。物流・在庫管理や販売商品の購買経路の把握などの用途に使われ、消費者も携帯電話端末などで店頭商品に関する情報を読むことができる。周波数帯、国内・国際的なコードの標準化、タグの価格、読み取り精度、プライバシー保護など、解決すべき課題は多いが、政府や関連企業を中心に様々な試みが行われている。