個人を特定可能な情報のこと。コンピューターやネットワークの発展によって、個人情報が望ましくない形で利用される危険が飛躍的に高まった。このような懸念を受け、個人情報保護法が2003年5月に成立した。個人情報の保護を定めるとともに、5000件を超える個人情報を保有する事業者は原則として個人情報取扱事業者となり、個人情報の適正な取り扱い(利用目的の特定・公表、利用目的の範囲内での取り扱い、適正取得、正確性の確保、安全確保、第三者提供の制限)や、本人から希望があれば情報の開示・訂正・利用停止に一定の場合に応じることなどが義務づけられた。法の成立によって、個人情報保護への社会的な関心が高まった半面、当然認められるべき情報の利用がちゅうちょされたり、情報保護への過剰反応があること、悪質な個人情報利用が減少していない、などの問題点も指摘されている。