サービス産業の生産性がとくに低水準であるため、その効率を高めることを目的に提示された政策パッケージ。2007年6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2007」において、成長力加速プログラムとして、成長力底上げ戦略、成長可能性拡大戦略と並んで掲げられた。サービス革新戦略の改革のポイントは、(1)IT革新(ITの本格的活用のための社会横断的なIT基盤整備)、(2)地域経済の成長力向上(地域経済の一体的な再生・強化の支援を目的とした「地域力再生機構」の創設に向けた具体的な検討の推進)、(3)規制の集中改革プログラム(官製市場を始めとする分野の規制改革を集中的に実施し、生活に密着した産業の創造や公共サービスの効率化・質の向上などを実現)、(4)サービス・イノベーション(07年度中のサービス工学の研究拠点の整備や顧客満足度指数の08年度からの導入など、「サービス産業生産性協議会」を活用したサービス・イノベーションの促進)、となる。IT革新の具体的手段としては、「IT新改革戦略政策パッケージ」(07年4月)、「重点計画-2007」(07年7月)を実施することで、ITによる生産性向上、IT産業の国際競争力強化、世界最先端の電子政府の実現、テレワーク人口倍増の実現、情報セキュリティーの向上が挙げられる。