発光性の有機物に電圧をかけたときに発光する現象のこと。その発光の構造が発光ダイオード(LED)に似ているため、OLED(organic light emitting diode)ともよばれる。次世代のディスプレーや照明を担う有力な技術として注目を集める。有機ELディスプレーは、応答速度が速く、消費電力が少ない、斜めの角度から見てもよく見えるなどのメリットがある。また、最大の特徴として、液晶やプラズマのディスプレー以上に薄くすることができる。一方で、大型化が難しいこともあり、2007年段階では、携帯電話や携帯音楽プレーヤーの表示画面に利用されている。また、耐用年数が短い、製造コストが高いなどの問題もある。しかし、従来の薄型ディスプレーをしのぐ可能性を秘めていることから、各家電メーカーや化学製品メーカーが積極的に技術開発に取り組み、課題は克服されつつある。07年12月には、ソニーが11型有機ELテレビを発売した。