電子的手段を用いた投票やその集計のこと。電子投票の導入によって、公職選挙の開票は、時間の短縮や開票従事者の削減、開票ミス・無効票の解消などが期待できる。日本では「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する法律(電磁記録投票法)」(2001年11月成立、02年2月施行)によって、地方公共団体選挙の電子投票が可能になった。この法律によって認められる電子投票は、投票所で電磁的な投票機で投票するスタイルで、インターネット等を利用したオンライン投票制度は認められていない。02年6月には岡山県新見市で、市長選挙と市議会議員選挙が電子投票によって行われるなど、総務省によれば05年5月までに10の地方公共団体で電子投票が導入されている。一方で、電子投票機の故障により投票ができないトラブルも現実化しており、岐阜県可児市市議選のように、選挙の有効性が裁判で争われて選挙結果が無効とされた例もある。07年12月には国政選挙に電子投票を導入する公職選挙法特例改正案が成立。08年からは一部自治体が導入。