ネットワーク上や情報通信機器単体で処理される本人確認のこと。インターネットを利用する電子商取引などで採用される。信頼される第三者機関が、通信当事者の本人性や通信内容の真正性を通信ネットワークを通じて証明する仕組みを意味する。技術的にはPKI(public key infrastructure 公開鍵基盤)とよばれる暗号・認証技術が利用されている。公開鍵基盤により、通信の当事者同士が本人しか持たない秘密鍵と、それと対の公開している公開鍵を使って、本人の証明や文書改ざんがないことを確認できる。電子トークンを発行する時刻認証(time stamp)では、標準時刻に基づいて文書の作成時刻を付与することで、当該文書の真正性を高めている。電子署名・認証法が2001年4月に施行されており、現在では電子文書に紙の文書と同じ法的効力が認められている。認証手続きが多くなると、利用者の手間が増えるため、手続きを一元化したシングルサインオン(single sign-on)というサービスもある。このほか、本人認証ツールとしては、生体認証(バイオメトリクス)や、ユーザーがアクセスする度に1回のみ使用できるパスワードを発行する仕組み(ワンタイムパスワード one time password)がある。