医者と患者が地理的に離れたところで、医者が通信回線やテレビ電話などの通信機器を活用して行う医療サービス。テレビ電話を使って患者を診察したり、検査画像を通信回線で病院に送り、診断を求めたりすること。地方の診療所と都市部の病院が遠隔医療で連携しやすい体制を整備し、患者が過疎地でも質の高い医療サービスを受けられるようにすることにより、日本の医療問題である地方の医師不足問題の解決策となることが期待されている。総務省、厚生労働省で共同開催している遠隔医療の推進方策に関する懇談会では中間とりまとめを2008年7月に公表した。厚生労働省は遠隔医療の適用範囲を限定的に認めてきたが、慢性期の病気や健康管理、予防医療、生活習慣にかかわるものに対しても認めるように提言している。また、遠隔医療の実証実験を実施して、有効性や課題を検証することを提言した。今後、遠隔医療の位置づけの明確化や、遠隔医療を持続可能で汎用性がある社会システムとして定着させるための財政支援措置の活用などについて検討する。