IPv6環境下では一つの端末に対し、複数のIPアドレス(インターネット上の電話番号や住所に該当)を付与することが可能となることによって発生する問題。NTTのNGNとISP(インターネット・サービスプロバイダー 接続サービスの提供事業者)の両方が、端末にIPv6アドレスを配布することにより、正常に通信できなくなる現象である。IPv4アドレスの場合は、端末に割り当てられるのはISPが配布したIPv4アドレスのみのため、このような問題は起こらない。この問題を解決するため、NTT東日本、西日本はISPとの検討を進め、2009年5月に総務省にIPv6インターネット接続サービスの新たな接続方式2案の許可を申請し、総務省は09年8月に許可した。2方式は、トンネル方式(ユーザー宅内に新たに置かれるアダプターからIPv6用網終端装置までの間に新たにトンネルを構築)とネイティブ方式(接続事業者から預かったIPv6アドレスをNTTが払い出して接続する)である。NTT東日本、西日本は接続約款を変更して、11年4月以降のサービス開始を目指している。