通信分野と放送分野の融合・連携に対応するために、通信・放送に関する法制度全体を見直すべく、現在検討されている新しい法体系。放送分野におけるデジタル化への移行の進展や、情報通信分野におけるインターネット利用の拡大により、通信・放送の融合や連携が進展したさまざまなサービスが実現されてきた。こうした状況に対応するために、政府は、現行の通信・放送に関する法制度全体について見直しを図るための検討を進めている。総務省が2009年8月に公表した「通信・放送の総合的な法体系の在り方」についての答申では、見直しは伝送設備、伝送サービス、コンテンツという三つの視点から行われており、同様のサービスには同様の規律が適用され、公正な競争条件や国民の利便が確保されるよう、制度の集約・大くくり化を図るとしている。今後、答申を踏まえて、10年の通常国会に法案を提出し、新しい法体系の成立を目指している。