携帯電話用などに使用する無線周波数を競売(入札)方式により事業者に分配する方法。オークション制度は市場原理に基づき周波数を割り当てる方式で、最も高い入札額を提示した事業者に免許が付与される。周波数オークション制度は、1990年にニュージーランドで採用されて以来、多くの海外諸国で導入されている。日本では、これまで比較審査方式(どの出願者がその周波数を最も望ましい用途に利用するかを、当局が出願者の提案を比較することで決定する方式)を用いて、周波数の分配が行われてきたが、2010年8月に公表された総務省の「次期電波利用料の見直しに関する基本方針」では、オークション方式の導入について本格的な議論を開始する旨、明記されている。なお、アメリカではテレビ放送のデジタル化移行完了に伴って使われなくなった周波数帯、いわゆるホワイトスペースで使用されていた周波数帯をオークションで割り当て直すための提案が採択されており、日本でも今後議論される見込み。