貨物輸送用のコンテナにサーバーやストレージ(データを記録する装置)などの情報機器や、冷却・電源装置などデータセンターに必要な機器を収容した、コンテナ型のデータセンター。データセンターは、企業の社内業務やサービス提供に必要な情報機器を預かるための施設で、設置場所の提供、機器の貸し出しや運用代行が行われる。コンテナ型の特徴は、一般のセンターに比べ、(1)大規模なセンター施設建設が不要なため、導入からサービス開始までの期間が短期間であること、(2)初期投資と運用コストを軽減できること、(3)消費電力の少なさ、(4)トレーラーで運んで電力が逼迫(ひっぱく)していない地域へ避難させることができること、などである。日本国内では建築基準法や各自治体の規制により、屋外での設置が困難であったため設置が難しかったが、2011年3月の国土交通省の通達により、重大な障害発生時以外は人が立ち入らないといった要件を満たせば、建築基準法上の建築物として取り扱わないことになり、建築に際しての法的な障壁が取り払われた。加えて、東日本大震災以降のデータセンター需要の拡大を受け、迅速なデータセンター構築が重要となっており、設置が相次いだ。