近距離無線通信の意味。無線通信規格はソニーとNXPセミコンダクターによる共同開発が行われ、2003年に国際標準規格としてNFC IP-1が承認された。無線通信に利用される周波数帯域は13.56MHz(メガヘルツ)で、通信速度は106Kbps(キロビット/秒)から424Kbpsとなる。近距離という名前が示す通り、例えばNFCを搭載した携帯電話端末を読み込み機器に近づけることで、データのやり取りをすることができる。データ通信を行える距離は10数センチ程度。データ通信の際に接触する必要がないため、通信機器に故障が少ないという点がメリットの一つとしてあげられる。NFC IP-1には二つの通信方式が存在し、日本で電子マネー、おサイフケータイなどで採用されているFeliCa(フェリカ)と、ヨーロッパの交通系カードで利用されているMIFARE(マイフェア)がある。また、NFC IP1のほか、住民基本台帳や運転免許証に内蔵されているICや物流管理等で利用されるICタグを含んだ国際標準規格であるNFC IP-2が存在する。同規格は05年1月に承認された。