サイバー空間と実社会(フィジカル)を統合的に扱うシステムのこと。実社会のあらゆる所に設置されたセンサーで取得された情報が、ネットワークを通して、サイバー空間上に蓄積され、その膨大な情報を分析した結果をもとに実社会(フィジカル)を制御する形で、サイバー空間と実社会とが密接に関わり合う。サイバーフィジカルシステムが生まれた背景には、センサー技術が進歩したことにより、低コストでセンサーを設置することができるようになり、膨大な情報を取得できるようになったことや、コンピューティング技術の進展から膨大な情報を処理できるようになったことが挙げられる。具体的には、車両に取り付けられたGPSなどで交通情報を取得し、そのデータをもとに交通量を調整し、交通渋滞を解消することや、消費者の購買履歴のデータを分析することで、商品の需要が伸びる時期を予測し、在庫の圧縮に活用するなど、実社会の問題解決に役立てることが期待されている。