中国が製造強国（ITを活用した付加価値の高い製造業）を目指すべく、今後10年間の製造業の発展のロードマップを示したもの。中国政府（国務院）が2015年5月19日に発表した。製造業のイノベーション能力の向上や情報化と工業化の高度な融合の推進をはじめとする九つの戦略と、次世代情報技術、高度なデジタル制御の工作機械とロボット、航空・宇宙設備などからなる10の重点分野が盛り込まれ、製造大国から製造強国への転換に向けた戦略が示されている。国務院は、(1)2025年までに製造強国に仲間入りすること、(2)35年までに国内製造業の全体水準を世界「製造強国陣営」の中レベルに引き上げること、(3)中華人民共和国設立100周年（49年）までに、総合的な実力で世界の製造強国のトップクラスに入る、という製造強国の実現に向けた三つのステップを設定したが、「中国製造2025」は第一歩の段階である25年までの戦略を盛り込んだプランである。