2045年に技術的特異点(シンギュラリティー ; singularity)に到達するとされる問題。様々な技術の急激な発展により、ある時点において、現在の社会、経済といった人間の一般的な生活が大きく変容し、これまでの世界とは全く異なる世界が到来することが予想されている。このような変換点は技術的特異点(シンギュラリティー)と呼ばれており、アメリカの発明家、また未来学者であるレイ・カーツワイルが2045年に技術的特異点に到達すると予測したことから、2045年問題と名付けられた。2045年問題で注目される技術は人工知能(AI)の発展である。コンピューター技術の発展により、ある時点から人間の知能を超える人工知能が誕生する可能性が指摘されている。人間の知能を超えた時点で、人工知能は自らを改良するようになり、その改良が指数関数的に進み最終的には意識を持つと考えられている。この問題には肯定派と否定派がおり、前者については人類が抱える様々な問題が解決される可能性があるとしているが、後者は例えば人間の仕事が機械に代替されてしまうことや人間が人工知能に支配されてしまうということを危惧(きぐ)している。