PONは一心の光ファイバーを分岐させ複数の加入者宅に引き込むための光アクセス技術のこと。通信局と加入者宅の途中にスプリッターと呼ばれる分岐装置を入れることによって実現している。複数の伝送規格があり、日本の商用サービスでは主にGE-PONと呼ばれる規格が利用され、下り最大1Gbps(ギガビット/秒)の速度で提供されている。GE-PONではイーサネット(コンピューターネットワークの規格の一つ)のフレームをそのまま送受信するため、データ形式を変換する必要がないという特徴がある。また、映像データなどの大容量通信が増加しており、下り最大10Gbpsの速度を実現する10G-EPONの研究・サービス化が検討されている。海外ではGPONと呼ばれる伝送規格が普及しており、イーサネットのフレームだけではなく、ATM(asynchronous transfer mode : 広域通信網などで使われる通信規格)など様々な通信方式のフレームを混載できるのが特徴である。また、GE-PONに比べて伝送効率がよく、下り最大2Gbpsの速度を実現することができる。