価格の魅力で競争するやり方に対して、価格以外の魅力で顧客を獲得すること。価格の安さ、つまりカネは誰にとっても共通価値だから、値段で取った客は値段で取られる。ここから抜け出そうとして、メーカーも流通業も、一方で価格競争をやりながら、他方で、非価格競争を準備することになる。メーカーの非価格競争のポイントは、商品の性能、デザイン、使いやすさ、サービス、ブランドなどとなる。例えばシャープは、独自商品を用意し、オンリーワン戦略を強化し、大きな利益を上げている。流通業やサービス業でも、非価格競争の努力は続けられている。独自の品ぞろえ、追随ではない接客、会員制などの特典、それにブランド確立などが焦点となる。スーパーの紀ノ国屋、メガネのイワキ、サラダのロック・フィールドなどはその代表である。グローバル競争を考えた時、日本の企業は非価格競争でしか生き残れないという意見もある。