顧客の要求は、製品の品質よりも、それをぴったりの価値にするためのサービスに重点を置くようになった。その結果、多くの産業領域で、これまで表舞台であった「製品をつくる仕事」が裏舞台にまわり、「サービスの仕事」が表舞台の地位に就くようになったと、ジェームス・トウボールが、『サービス・ストラテジー』(ファーストプレス、2007年)の中で分析、主張している。トウボールは、サービスは「保存できない」という特性をもっており、これまでの生産効率を前提とするモノづくりマーケティングとは別の体系で考えなければならない、という理論を導き出している。