顧客どうしで製品やサービスに関する情報が伝達されること。テレビや新聞などマス媒体による情報伝達がマスコミと呼ばれるのに対して、口頭つまりクチによる情報伝達なのでクチコミと呼ばれる。一般に、クチコミは親しい仲間どうしで行われるので、購買決定に対してマス広告よりも強い影響力を有している。そのため企業のマーケティング担当者は、ポジティブなクチコミを引き起こすべく情報発信に細心の注意を払っている。有名人が身につけていたアクセサリー、映画の中でさりげなく登場した小物、ホテルでの素晴らしい対応など、いずれもポジティブなクチコミとして人々に浸透していく。近年では、ネット掲示板への書き込みや顧客評価情報などが増えており、ネット上のクチコミは口頭による伝統的なクチコミよりも影響力を有するようになっている。そのため、WOMマーケティングとして、ネット上のクチコミをいかにマーケティング手法として取り込むかが重要な課題となっている。これまでの調査によると、ポジティブなクチコミよりもネガティブなクチコミの方が広まりやすいといわれている。