視線の動きを追跡することによって、ある対象物への人々の注目傾向や関心状況を把握するシステム。チラシやポスターをパソコンで提示して、被験者にその前に座ってもらい、普段と同じように画面を見てもらう。すると、液晶ディスプレーと一体化した機械(アイトラッカーと呼ばれる)が赤外線で眼球の動きをキャッチ、どのポイントを、どのような順番で、どれくらいの間、見ていたのかを測定する。従来のアイカメラのように頭に機械を装着する必要がないため、被験者の違和感を大幅に引き下げることができる。たとえば、被験者にディスプレー上のポスターを見てもらえば、興味を抱きじっくりと見たポイントが色の濃淡で把握できる。このアウトプットは「ヒートマップ」と呼ばれる。軌跡データを加味すれば、どのような順番で各ポイントを見ていったのかが一目瞭然だ。多くの被験者で分析を繰り返すことにより、個人ではなく一般的な注目傾向も把握できる。