開発プロセスの各段階に顧客の声を反映させて、商品を開発していこうとする仕組み。アイデアの収集、その絞り込み、プロトタイプの設計、そして市場導入などの段階で、顧客に質問を投げかけ、顧客の嗜好や意見を吸い上げていく。まさに顧客とのキャッチボールを行いながら商品が開発されていく。従来型の商品開発に比べると、顧客の声が節目ごとに反映されるので、より顧客ニーズにフィットした商品が生まれやすい。また開発プロセスにかかわった顧客の多くは市場導入前から、当該商品への思い入れが強くなっており、様々なクチコミ効果を期待できるなどのメリットがある。半面、対象としている顧客が一般の顧客ニーズを正しく反映していない、顧客とのキャッチボールにより通常の開発よりも時間を要してしまう、などのデメリットもある。顧客参加型商品開発は「無印良品」ブランドを展開する「良品計画」などの企業によって採用されており、家電商品や家具といったヒット商品の開発に結びついている。