水素を主な燃料として、大気中の酸素と電気化学的に反応させて発電するシステム。発電効率が規模によらず40~60%と高く、反応で発生する熱も利用するコージェネレーションシステムを構成することもできる。電解質の違いにより(1)リン酸形、(2)溶融炭酸塩形、(3)固体酸化物形(固体電解質形とも呼ばれる)、(4)固体高分子形などの形式がある。自動車や家庭用には比較的低温で作動する固体高分子形が、より大型の発電機・コージェネレーションシステム用には、高温で作動し、発電効率も高い溶融炭酸塩形や固体酸化物形が適しているとされていたが、2011年には、固体酸化物形が、家庭用に商品化された。また、携帯電子機器用にも、固体高分子形の一種でメタノールを燃料とするメタノール直接形などの開発が進められている。