原子力発電における原子燃料の製造や管理、利用、利用後の処理などにかかわる一連の流れ(原子燃料サイクル)の中で、発電所で燃料を燃やした後の工程全般を指す。従来は、使用済み核燃料の中間貯蔵・再処理と、原子力発電所や原子燃料サイクル施設の廃止措置、およびこれら施設の運転等にともない発生する放射性廃棄物の処理処分がそれに当たることとされてきた。原子力委員会が2012年6月に示した「核燃料サイクルの選択肢について」では、この原則を見直し、使用済み核燃料を再処理せずにそのまま深い地層に埋設する「直接処分」の検討の必要性を示した上で、とくに原子力発電比率をゼロに向かわせる政策を採る場合には直接処分が適切であると指摘した。