市町村等の地方自治体が営んでいる都市ガス事業(公営ガス事業)の経営権を、民間に移管すること。近年、大手民営事業者による公営ガス事業者の買収等が盛んに行われており、その数は最盛期の半数以下にまで減少している。この背景としては、(1)公営のままでは天然ガスへの転換(高カロリー化)や、経年化したガス管の取り換えに必要な、巨額な設備投資資金の調達が難しい、(2)大口需要家向けの小売り自由化や、オール電化住宅の普及に伴い、他のガス事業者や電気事業者、石油・LPG業者との競争が激しくなった、(3)地方公共団体の財政健全化に関する法律(財政健全化法)により、公営企業としてのガス事業者の健全化も求められるようになった、といった点が指摘できる。