情報通信技術(ICT)を活用することによって、高品質・高信頼度・高効率な電力供給を目指すシステムの総称。2000年以降、数回の大規模停電を経験した欧米諸国で、送配電網の監視や制御を高度化・高速化し、供給信頼度を改善する取り組みとして始まり、03年頃から言われ始めた概念。08年、アメリカの新大統領として選出されたオバマがグリーンニューディール政策の一環として言及したことから注目を集め、それ以降は、地球温暖化問題を背景に、出力が気象条件次第で変動する再生可能エネルギー、電気自動車、蓄電池等の電力供給の低炭素化に資する設備を電力システムの中で有効活用する手段として議論されている。IT企業を中心にインターネット以来の巨大市場と期待されているが、個々の要素技術にはまだ構想段階や実証段階のものも多い。