現在の商用原子力発電所の主流である軽水炉の使用済み燃料を再処理して回収したプルトニウムとウランを混ぜて混合酸化物燃料(MOX燃料)を作り、軽水炉で再利用すること。将来のプルトニウムの利用先として想定されている高速増殖炉(高速中性子炉 fast neutron reactor)ではなく、軽水炉(熱中性子炉 thermal neutron reactor)でのプルトニウム(plutonium)利用であることを表した造語である。ヨーロッパでは1960年代以来豊富な実績があり、現在フランスやドイツでは稼働中の軽水炉の3分の1から約半数で行われている。日本でも80年代から実験的な利用が行われており、2009年12月の九州電力玄海原子力発電所3号機での利用開始以来、四国電力伊方発電所3号機、東京電力福島第一原子力発電所3号機、関西電力高浜原子力発電所3号機で利用が開始された。