電力の消費者が、料金の変化により自らの通常の電力消費量を変化させることをデマンドレスポンス(需要反応)という。時間帯別料金(TOU ; Time of Use)や、リアルタイム料金(RTP ; Real Time Pricing)、緊急ピーク料金(CPP ; Critical Peak Pricing)、緊急ピークリベート(CPR ; Critical Peak Rebate)などのインセンティブを供与することにより、電力需要のピークカットや平準化を実現することが期待されている。アメリカの一部では2000年ごろから、送電線を持たず、系統の運用のみを行う独立系統運用者(ISO ; Independent System Operator 送電線を持たず、系統の運用のみを行う者)や地域送電機関(RTO ; Regional Transmission Organization)が卸電力市場参加者にデマンドレスポンスを取引する場を提供する一方、小売市場では小売事業者が最終需要家に対しデマンドレスポンスを促す電気料金を提供している。