発電所の調整や需要家の自助努力では電力の需要と供給のバランスをとることができない場合には、全地域停電(Blackout)になり得る。その全地域停電を防ぐために、数時間~数日前から停電する場所・時間を指定して電力需要を減らし、需要と供給のバランスを保つための手段を計画停電という。停電対象地域の需要家は社会生活を通常どおり過ごすことが難しいため、一定時間ごとに停電地域をローリングさせることが一般的である。そのことから、輪番停電(Rolling Outage)とも呼ばれる。日本では、戦後以降は2011年3月まで発動することがなかった。欧米ではたびたび発動しており、03年夏のイタリアの気温上昇による需給逼迫(ひっぱく)状態、11年2月のテキサスにおける寒波による発電機トラブル、同年9月の韓国における需要予測ミスが、それぞれ原因となって計画停電が発動された。