移動体通信サービスを利用する電子商取引のことで、携帯電話の世帯普及率(単身世帯含む)が9割に達している日本では、そのほとんどが携帯電話による商品やサービスの購入(携帯通販)、金融取引である。総務省によれば、着メロや着うた、ゲームなどのコンテンツも含む日本のモバイル市場(携帯電話インターネットの公式サイト上で展開されるビジネス)の規模は2005年で7224億円、これは百貨店の市場規模に匹敵する。そのうち物販(商品販売)やチケットなどのサービス販売、証券取引やオークションなどのモバイルコマースは4074億円。現状ではコンサートなどのチケットや宿泊予約、航空券をはじめとするサービス販売が4割を占めるが、成長率では物販の方が高く、今後、端末機器の高速・高機能化、料金値下げ、銀行口座やクレジットカード、プリペイドカードシステムとの連動など、決済手段の簡便化に応じて、急拡大が見込まれている。