いくつかの企業を支配するために、それらの企業の株式を保有する会社形式をとる流通企業。百貨店業界では2003年6月に西武百貨店とそごうを傘下にもつミレニアムリテイリングが発足。さらに07年9月には大丸と松坂屋ホールディングス(HD)が経営統合するのにともない、持ち株会社J・フロントリテイリングが発足、同年10月には阪急百貨店と阪神百貨店も経営統合してエイチ・ツー・オー リテイリングが設立された。また、伊勢丹と三越も、08年4月に経営統合する。同業態間の経営統合以外に、セブン&アイホールディングスは、セブンイレブンとイトーヨーカ堂の統合に加え、06年にミレニアムリテイリングを経営統合し、現在、コンビニエンスストア、総合スーパー、百貨店、食品スーパー、フードサービス、金融サービス、IT&サービスという七つの事業領域を中心としたグループのシナジーパワーを生かし、総合生活産業企業をめざしている。またイオンも08年度中に総合スーパー(GMS)事業を分割して別会社にし、事業領域をGMS、デベロッパー、総合金融、その他の九つに分け、グループ全体としては持ち株会社イオンホールディングス(仮称)に移行すると発表した。両社とも持ち株会社はグループ全体の戦略立案や人事などを担当し、各事業会社の相乗効果の最大化を図る。