個人(個別世帯)単位の宅配の意味で、共同購入と同じく生協(消費生活協同組合)の無店舗供給の一形態。共働きや単身者世帯の増加、消費者の意識変化の中で、3人以上の班ごとに一括して配達される共同購入が難しくなった数年前から首都圏、近畿圏など大都市圏を中心に増えはじめ、現在では生協の無店舗供給高の3分の1強を占めている。生協においては班が生活物資の分け合い組織であり、さまざまな活動の基礎単位だったが、ライフスタイルの変化や生協に対する認識の変化から個別化が進み、運動体としての色彩が急速に薄れている。それに対して個配プロジェクトは、安心・安全志向が高まる中で、オーガニック食品の開発、産直産地との密接な交流、インターネット販売の強化、各種チケット販売や福祉共済事業の展開など、全国の生協活動をリードする形で発展している。