軽量軌道交通。もともとは都市間路線や国際路線といった大型車両を用いた本格的鉄道に対し、都市計画・地域計画等で位置づけられた都市内や近郊での運行を行う中小規模鉄道全般をさす。併用軌道(道路などに軌道が敷設されていること)との組み合わせによる都市内輸送との親和を図ったシステムが注目され、現在では併用軌道を用いた都市交通システムとしての認識が強くなっている。一般的にはVVVF制御(可変電圧可変周波数制御)、超低床といった新機構を盛り込んだ路面電車、地平面での乗り換えが可能な都心部のターミナル、道路だけでなく高架や地下を自在に走行する自由度、既存交通との連携、ゾーン制運賃、時間帯や曜日による変動運賃の採用、バリアフリー設備などの特徴を持ったものをLRTと呼ぶ。環境に優しい交通手段であることからも、日本の地方都市でも、空洞化した中心部に人を呼ぶための交通手段として、中心市街地活性化策の一つに位置づけようとの動きも見られるようになった。