全社的な経営戦略や予算管理、仕入れ・販売政策、人事制度などを決定する本部と、本部の指示下で販売やサービスを行う多数の店舗からなる組織で、単一資本で11店舗以上の店舗を直接経営管理する小売業または飲食店やサービス業をさす。標準化された店舗を多数展開することで低コスト化と単品大量販売を実現し、仕入れ先に対してバイイングパワー(仕入れ力)を発揮する規模の経済性追求型組織だが、チェーンメリットは200~300店舗以上でなければ実現できないとの見方もある。多店舗化、広域展開が進むほど、安定的な商品調達のための取引関係づくりが重要になり、店舗や地域事業部への権限委譲の問題が発生する。広義には本部と店舗が同一資本の直営チェーンのほかに、資本的に独立した複数の商業者による協業組織(ボランタリーチェーン)や、本部と資本関係のない独立の加盟店との間の契約で成立するフランチャイズチェーンなどの契約チェーンを含める。