個性的な品揃えや店舗イメージ、レイアウト、接客などの魅力から消費者が特定の商品の最終購買地として来店する店舗をさす。便宜性を提供する店舗は、便利さという基本的だが低次元の機能しか提供できないため、価格競争に陥りやすく売場面積や価格が優劣を決定するとされるが、ディスティネーションストアは特定商品ラインの深い品揃えや価値、品質を重視するので、消費者はその店に対して強いロイヤルティーを抱くようになる。日本では総合スーパーやホームセンターが登場した時期はディスティネーションストア的側面をもっていたが、現在では毎日の生活に不可欠なコモディティー商品を補充する店となり便宜性が重視された結果、価格競争に陥っている。一方で、ライフスタイルに沿った生活提案をする専門店や高級ブランドショップ、試読スペースやカフェを融合した書店などは、独自の魅力を消費者に提供することでディスティネーションストア的性格を強めている。