イタリアのブラ(Bra)という村から始まったNPO運動で、(1)消滅の恐れがある伝統的な食材や料理や質のよい食品、ワインを守る、(2)良質の食材を提供する小規模な小生産者を守る、(3)子供たちを含め消費者の味の教育を進める、というもの。ファストフード的思考に支配された効率重視の現代の食生活へのアンチテーゼだが、ファストフードビジネスや画一化した大規模食品産業への単なる反対運動ではなくて、「食」の本来の意味を問い直し、地域独自の食文化や食習慣を見直し、食事の場での人々の語らいや調理のだいご味を再発見、再評価するという積極的な意味がある。